車って走るだけじゃないの?!株式会社ミニモの【イカしたキッチンカー】でプロモーションだっ!

都心から車で1時間ほど。場所は東京都福生市。米軍基地があるこの周辺は、華やかで異国の雰囲気を醸し出している店舗が並んでいます。その中で、ひときわ目立つショッキングピンクの建物が。

実はここが今回、取材させていただいた『株式会社ミニモ』さんの事業所。

いろんな事業を展開されているようですが、ここはプロダクトサービスとロケーションサービスの基地とのこと。事前の下調べによると、『クラシックカー』などを使って異空間を演出、プロモーションのお手伝いはお任せあれ!という感じ。

1.プロダクトサービス

希少な『クラシックカー』を利用した

・販売促進事業の提案・サービス・プロモーション

・ケータリング事サービス

 

2.ロケーションサービス

撮影スタジオの運営

・アメリカ西海岸をイメージしたガレージ

・古いキャンピングトレーラーを設置した米軍基地ロケーションサービス

 

 

ふむふむ。希少なクラシックカーでプロモーションやケータリング。きっと尖った人がやってるんだろうなぁと妄想を膨らませながら、社長の五十嵐さんに対応していただきました。

私のイメージとは裏腹に、意外にも物腰柔らかな五十嵐社長。涙ぐましい会社のストーリーや、なんと奥様が沢尻エリカになっちゃった?!という話までお聞きできました^^

 

【起死回生!株式会社ミニモのアツい歴史】

会社は五十嵐社長の義理のお父さんが設立。本業はEMS(電子機器受託製造サービス)プリント基板の実装をする会社で、創業55年の歴史ある会社。

事業が堅調に伸びていく中、社長交代を考え始めた頃に、クライアントの大手メーカーがこぞって海外に生産を移管し始め、経営難に…。

当時300名ほどいた従業員は半数以上いなくなり、当時NO.2だった五十嵐さんと社長(義父)で相談した結果、会社をたたもうと。

一緒に頑張ってきた仲間たちの中から、リストラ対象者を決めるのはまさに拷問。

本当につらかったそうです。なので、正直、会社をたたむ決断をしたときはホッとした部分もあったとのこと。お気持ち、お察しいたします…(涙)

そんな中、残っていた数名の従業員から、

『私たちでできることを頑張りませんか?!頑張りましょう!!』

と力強く背中を押してもらったこともあり、規模を縮小したけど、一緒に頑張ってきた仲間と再スタート!そして10年前に社長に就任。『今でもあの時の感動は忘れられられない』との言葉に私、うるうるでございました。

 

【1台の車との出会い】

大量生産の時代はきっと終わりが来る…。五十嵐社長は常々こう思っていたそうで、なにか他に出来ることがないかと考えていらっしゃったようです。

 

そんなときに奥様がワーゲンバスを見に行こう!とお誘い。五十嵐社長ご自身も好みだったし、連日のストレスもあって、気分転換になればと気軽な気持ちで出かけたそう。

 

そこで衝撃的な出会い。

『え…シトロエンHバンがキッチンカーだと…?!』

そこで五十嵐社長はひらめいたそうです。

『そうだ キッチンカー、出そう。』

そうだ 京都行こう。的なひらめき。優雅さを感じました。

ちなみにシトロエン社は、フランスを代表する自動車メーカーで、ユニークなクルマを作ってきた会社。

当時(10年前)、ちょうどキッチンカーでの販売が出始めた頃で、この辺の人はまだまだ知らない状況。

なんと。五十嵐社長は調理・販売事業ともに未経験だったのにも関わらず、「妻と一緒にできるし、自分の自由な発想を無限に楽しめる。これだ!」とワクワク200%。

 

まず販売することに決めたのはクレープ。その理由は『奥さんが好きだったから』。クレープもアツアツなんでしょうね(ポッ)

 

アツアツのお二人ですが、なんとクレープの作り方を知らないというアンビリーバボな状況…。やはり普通じゃないとこ、出てきましたね…

独学で学び、ホームページを作って公開したところ、『4つの奇跡』が起きたらしいのです。

【4つの奇跡】

[奇跡その1:いきなり東急百貨店かいっ!]

ホームページを公開したらすぐに渋谷の東急百貨店から「イベント期間に出店してくれないか?」と声がかかったそう。こんなことあるんですね…。それだけ目を引くということですが、ご自身もびっくり。「まだまだ始めたばかりでクオリティの高い物を提供できるかわからない…」など説明したけれども、

「信頼性のある高級な百貨店ではなく、刺激のあるイメージを求めていたからぜひお願いしたい」と東急百貨店。

『それならば… ぜひ!』とゴールデンウィークに1週間ほど出店。奇跡、スタートですね。

 

[奇跡その2:メディアに取り上げられちゃったよ!]

実は都内のメディアが東急百貨店のイベントに取材に来ていたらしく、一気に注目を浴びることに。ますます広がっていくミニモさんのキッチンカー。持ってますねぇ。

[奇跡その3:おいしいクレープの作り方、伝授されちゃいました^^]

東急百貨店のイベント出店中のこと。クレープを買いにきた60代くらいの男性からいきなり、「こんなクレープじゃだめだ!俺のところに修行に来い!」と。なんなんでしょう…この展開。

実はこのお方、都内に何店舗も人気のカフェを持つ、社長さんだったのです!しかも昔、移動販売をやってて、そこから都内に何店舗もカフェ経営をするまでになったとか。その人生経験もあり、応援したくなって、おいしいクレープの作り方を伝授してくれたそう。ひょえー。人生、なにがあるかわかりません。

 

[奇跡その4:ハイボールのプロモーションカーに!]

メディアで取り上げられたこともあり、今度は販促活動に貸してほしいとの依頼が!それもサントリーハイボールのプロモーションイベント!実際の様子は以下の写真をご覧あれ。

 

その後も依頼が増え、「販売カーやケータリングよりもレンタルした方がいいのでは?!」と思うようになり、レンタル事業をスタート。こちらも軌道に乗ってきて、いろいろなイベントに参加し、キッチンカーも1台から2台・・・3台と増えて。借りていたスペースでは手狭になったことから冒頭のショッキングピンクの建物に引っ越し。アメリカンな空気が漂うこのあたりがキッチンカーのイメージにバッチリ!ということで即決したそうです。

【TVドラマでも大活躍!】

ファーストクラス2(このドラマ、大好き!)の最終回。主役の沢尻エリカが、子どもたちのためにたくさんの洋服を車に乗せて運転するシーン。感動的でした。何を隠そう、この車がミニモさんのキッチンカー「ルノー1000KG」だったんです!

さらに驚愕の事実が。車内での撮影や車から降りるシーンはもちろんご本人ですが、実際の車の運転はなんと五十嵐社長の奥様がされたそうです!!沢尻エリカと同じ洋服・髪型で運転。つまり、五十嵐社長の奥様は、沢尻エリカだったわけです!!もはや、沢尻エリカは五十嵐社長の奥様だったのです!!テンション上がっちゃいましたよ〜。(ルノー1000KG)

クラシックカーは運転しづらいらしく、こういった依頼もよくあるそう。

 

 

その他、多数のドラマや有名化粧品などのCMでの起用も多く、実は4月からの新ドラマでも実は使われているシーンがあるそうです。(公開前なのでまだ番組名は内緒です♪)

 

そんなこんなで、役者さんやテレビ関係の方から、「差し入れお願い~」とキッチンカーの仕事の依頼をもらったりもするそう。つながりますねぇ~。

 

【チャレンジャーは誰だ?!】

このように次々と新規事業を展開するミニモさん。経営者というと、「いいものを速く安くだ!わかったか!」みたいなイメージがあるのですが、五十嵐社長は写真のとおり、優しそうでおっとりタイプ。どこからこのチャレンジが生まれてくるんだろうと不思議に思い、聞いてみました。

 

すると… 実はチャレンジャーは奥様!しかも、たくさんのアイデアをひらめくアイデアウーマンとのこと。

 

だいたい最初は、「え?何を言っているの?」ということから始まるそう。またトンデモないことを言い出した…と思いつつも、奥様のアイデアはいつも夢があってワクワクすることばかり。私もワクワクしたーい!

 

そんなお話を聞いた私。きっと奥様は、ちゃきちゃき系の女性なんだろうなぁと思っていたら、またまたギャップがおありのようで。周りの人からは「ほんわか、おとなしそうに見える」んだとか。奥様に会いたーい!(本日は残念ながらご不在でした)

 

五十嵐社長いわく、「頭がいい人って先が見えちゃうでしょう?僕はそうではないからとりあえずやってみよう!と思う。もしかしたら無駄な時間かもしれない。うまく行かないかもしれない。でもそんなことはやってみないとわからない。ダメだったらまたその時に考えよう。そして、できれば他の人があまりやっていないことをやるのが好き」

やっぱりこの人もチャレンジャーだっ!

 

【都内でこの異国情緒?!そう。撮影もできちゃうんです。】

ミニモさんの事務所がある国道16号沿いは、米軍基地もあってアメリカンなお店や建物が立ち並ぶ。実際、アメリカンハウスや店舗などを借りて撮影することも多いらしく、日本にはないあの独特な雰囲気が人気。五十嵐社長も店舗の2階を利用してやってみようと、相変わらずのチャレンジャーっぷり。今では、米軍の基地をバックに撮影が可能なスタジオを保有していて、雑誌やミュージックビデオ、CMなどで使用できます。日本じゃないみたい。

 

もともとご自身がインテリア好きだったこともあり、同じ16号沿いで商売をしているお店で揃えたそう。なかには従業員のご家族が以前、経営していたカフェで使っていた椅子なんかも混じっているみたいで、温かみも感じました^^

 

【店舗情報】

社名 株式会社ミニモ プロダクトサービス事業部

住所 〒197-0011 東京都福生市福生2356-7

電話 042-554-5630

FAX 042-555-6331

URL http://www.minimo-group.com/harry/

ご予約・お問い合わせはこちらから

 

【特派員からの一言】

ちゃっかり乗せてもらって気分はオールドアメリカンな私ですが、実は、初のディープ多摩企画での取材。実は本件、新人のユウトが担当予定でしたが、なんと当日、腹痛でダウン…!ヘタレユウトのピンチヒッターということで緊張しましたが、ホント来れてよかった!

 

五十嵐社長はどんな時もチャレンジを忘れず、柔軟性があり、仲間を大切にされる方。息子さんには『失敗してもいい。やってみたいと思うことに思い切りチャレンジしてほしい』と話しているそう。私も自分の息子にこんな風に言える母親になろう。そんなことにまで思いを馳せることができたこの出会いに感謝です。

 

そして。同じ女性として、ワクワクな発想の奥様には絶対に…お会いしたーい!

 

以上、現場からでした^^